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【名文紹介】高校生に伝えたい「数学を学ぶ心構え」【北大教授からのメッセージ】

この記事では、北海道大学の教授が勧めている「(数学の)勉強の仕方」を紹介します。 

その内容から、数学の「勉強の仕方」の学べる書籍の紹介や、なぜ高校数学は難しいのか、について書いていきます。

 
室長
今回は北海道大学の教授のメッセージを紹介します。
 
数学の勉強の仕方について言及されています。
理系の大学に進学を考えている人は、是非この学び方を高校時代から意識して行いましょう。
そうすると、大学に入ってからの学習でも苦労しないと思います!
 

結局最後理解するところは自分一人

北海道大学教授からのメッセージ

数学に限ったことではありませんが、結局最後理解するところは自分一人だよ、ということが言いたいです。マイペースというのも自分の経験から
いろんな人と議論をしていて、なんとなく雰囲気はわかるんだけれども、本当に最後のところでちゃんと理解するのは自分ひとりの頭で考えなければならないという…。30分で理解できる人もいれば半日かかる人もいるかもしれませんが、せっかく学生なのだから時間は気にせずに自分が理解できるまで、じっくり考えて見るということをするとだんだんとちょっとずつわかってくるんじゃないかと思います。とにかく最初は理解できなくていいと思うんですよね。むしろ理解できないという意識があるくらいの方が、自分はそれをちゃんと理解しなければならないという動機があると思うし、理解しているしていないよりも最後は自分の頭で理解するという意識で勉強していればどんなものもいつかは理解できるんじゃないかと思います。

高校時代はテクニックを覚えてそれを使うというのが数学だったと思うのですが、大学はちゃんと定義を理解して、そこから何かを進めるというやり方なのでギャップを感じました。
アドバイスするならば理解できるまでひたすらやるということです。それでどうしてもわからなかったら、わかっている人に聞くっていうのが一番いいんじゃないかと思います。

 これが、高校での学びと大学での学びで一番大きな差です。
 
 
室長
私も数学を学ぶ者の一人として、この文章には大変共感できます。いい文章ですね。
 

高校数学と大学での数学の違い

 大学では、公式を暗記するということに重要性はなく(教科書をひらけばいつでも書いてあるわけですから)、概念のイメージや、公式の意味をしっかり理解すること、またその公式がなぜ必要なのかとかが大切になりますし、定義に関しても、定義を覚えるよりも「なぜそう定義されているのか」のほうが大切だったりします。
 この辺の話は、実は高校数学でも意識するだけで大分力がつくと思います。
 ではなぜ高校数学はそちらを全面に出さずに、テクニック的なことをやっているのでしょうか?
 答えは単純です。そっちの方が簡単だからです。
 ただでさえ、一番難しく、つまづく人の多い高校数学なのにそんなことやったらほとんどの人は生き残れません(笑)
 誰でも、勉強しやすいように単純で簡単なテクニック的な数学を高校ではやっているんですね。
 ですので、数学が得意な人は、単純な解法テクニックの習得だけで終わらずにもう一歩踏み込んで欲しいです。
 そのためには、問題集を解くだけではなくて(問題集はあくまでテクニックの集積ですから)数学の書籍を読んで欲しいです。
 

おすすめ書籍は『数学ガール』

 高校生へのおすすめは、「数学ガールシリーズ」です
 
この本の何がオススメかというと、この本を読めば高校生の「数学の勉強の仕方」がわかるからです。
「問題の解き方」ではなく、「勉強の仕方」がわかる本は前者の本より何倍も価値があると思います。
是非『数学ガール』の主人公のような勉強をしてみてください
 

数学は難しい。つまづいて当たり前

 大学の数学に関して他には、
 
高校数学と大学数学は、歴史的にも100年程空いています。高校からすると、急に100年後の世界に来た、という感じになりますので、ガラッと変わります。それに慣れるまでは苦労しますが、大事なのは、良く学び、良く遊べ、といった事ですかね。
 とのメッセージもあります。数学に歴史を感じたことはないかもしれませんが、時代的な部分も実は結構参考になるのです。
 まぁ大学の数学はつまづいて当たり前と言ったところでしょうか(笑)
 
しかし、これは大学の数学に限った話ではありません。
中学校から高校へのジャンプアップはもっとすごいものです。
まず、中学ではほとんど計算だけが問題になっており、「計算ができれば良い=答えが合えば良い」だったのが、高校では
 
論理が正しいかどうか
 
がメインのテーマになります。
論理が正しく、計算が間違っていた場合はほとんど点数がもらえますが、論理が間違っていて(あるいは飛躍して)答えがあっていた場合はほとんど点数はもらえません(というか0点でしょう)
 
 
室長
そういった意味で、中学数学はまだ「算数」と呼ぶほうが近いかもしれませんね。
 
時代的にも、「関数のグラフ」はたしかに近代数学の発明ですが、それ以外のものは2次方程式やピタゴラスの定理など、ほとんど紀元前頃には知られていた知識です。
 
一方高校数学では、対数や微分積分など近代数学の部分がメインのテーマになりますので、およそ1500年以降の数学ですから、なんと軽く1000年以上の隔たりがあるわけです。
 
高校数学から大学数学が100年のジャンプアップだと考えても、中学数学から高校数学へのジャンプアップは相当なものだとわかるでしょう。
 
高校数学もつまづいて当たり前なのです。
 
では、どうしたら良いのか?
 
北海道大学の教授がおっしゃっている通りです。
 
アドバイスするならば理解できるまでひたすらやるということです。それでどうしてもわからなかったら、わかっている人に聞くっていうのが一番いいんじゃないかと思います。
そして
 
結局最後理解するところは自分一人
なのです。
自分が理解できたと思うまで辛抱強く取り組むのが大切です。
 
 
室長
以上、高校数学での学び方の参考になれば幸いです。
 

他大学でも、学び方についてメッセージあり

近年、塾などの発達により、高校での学習が「受験テクニック」偏重になっているように感じます。

そのことについては、大学も危機感を覚えているようで、北大以外にも「学び方」について多くのメッセージが公開されています。

 

 
室長
大学での学びにつながる学びを高校から意識したいですよね
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