なぜ大学へ行くのか?
この記事を見ているみなさんは、大学進学を考えていると思いますが、では
なぜ大学へ行くのでしょう?
現在の日本では特にそんなことを深く考える必要はないかもしれません。
- 学歴はあったほうが良い
- 大企業に就職できる
- いい大学に行ったほうが人生の選択肢は増える
などなどたくさんの理由をあげることもできるでしょう。そしてそれは事実でしょう。
しかし、そのような理由で
大学の4年(理系はほぼ6年必須)を過ごすのはあまりにももったいない!
大学の4年というのは、何かの踏み台のためにあるのではなく、その4年こそがもしかしたら人生の中で最大の宝物となるような経験ができる場所なのです。
その宝物とは「知的好奇心を満たす」という体験です。
「知的好奇心を満たす」人生最高の体験
そうです、大学とは
自らの知的好奇心を満たすという人生最大の喜びが感じられる場所
なのです。
大学は就職予備校ではない
昨今、大学を就職予備校のように考えている人(特に親御さん)が非常に増えました。
確かに不安定な世の中で少しでも豊かに暮らすための生存戦略としてそれを「間違っている」と断じることはできないかもしれません。
しかし、現代社会においては、大手企業に勤め、働きアリ的な働き方のライフプランが給与的安定はもたらす一方で、「豊かさ」を必ずしも向上させないということが浮き彫りになっているのもまた事実でしょう。
他方で、人間のこの知的欲求・知的好奇心満たす喜びというのは太古の昔から時代に左右されることのないものです。
これらは「生存戦略」とはまったく別次元の「人間の本能」の喜びです。
その喜びを感じることのできる空間が大学という環境です。
個人的には「大学の次」を見据えてカシコク生きるよりも、大学で自分の知的好奇心を思いっきり満たすことを考えて大学を選び、そして大学生活を送ってほしいと思います。
なにより人生において、それができるのは大学生活というほんのひとときの間だけなのですから・・・
「豊かな人生に学びあり」
大学の研究生活で得られた経験・知恵などすべてのものは今後の人生を大きく変える宝物となるでしょう!
厳しくも自由な研究の場
東北大学理学部宇宙地球物理学科の専攻長のメッセージが良かったので紹介します。
内容的には地球物理学の話になっていますが、どの学科についてもあてはまる普遍的な内容だと思います。
「我々の住んでいる地球とそのまわりを取り巻く環境は、一体どんな仕組みで成り立っているのだろう?」。それを理解したいという理学的な興味が研究の原動力です。
同時に、自然現象の仕組みをより深く理解したいという真理の探求に加えて、その知を防災・減災科学や環境科学に応用することで社会に貢献する役割も地球物理学に期待されており、研究を進める強い動機となっています。
この分野に来る学生の動機にも幅があるでしょう。純粋に理学的な興味だけで来る人もいれば、社会への貢献を強く意識して来る人もいるかもしれません。また興味の対象も、大気に興味がある人もいれば、地震や惑星に興味がある人もいるかもしれない。あるいは、理論に興味がある人もいれば、観測に興味がある人がいるかもしれない。さらに計算が得意な人もいれば、ものをつくったりデータを解析するのが好きな人もいるかもしれない。そんな幅広い動機や興味、能力を持った人たちが、自分たちの動機や興味、能力を活かす場が、地球物理学にあることが魅力の一つですね。それは、競争ではないのです。地球物理学には、それぞれ自分が得意なことをやることで全体の理解が深まっていくという醍醐味があります。
まとめ
- 大学とは自分の知的好奇心を満たすことができる最高の場所と環境
- そのことを中心に大学を選ばないのはもったいない
- そのことを中心に大学生活を送らないのはもったいない
- それで得られた経験は人生の宝物となる